桜沢琢海・料理の誕生

食文化に造詣の深い桜沢琢海が綴る美食事典

2010-02-16から1日間の記事一覧

マリナーラ(Marinara)

船乗り風と呼ばれるピッツア。基本はオリーブ油とトマトのいたってシンプルなピッツア。味をひきしめるために、ニンニクとオレガノを加える。チーズは使わない。船乗りなのに魚介類がないのは不思議と思われるが、いわばこれは“まかない”。船に積み込める食…

マストゥニコーラ(MASTUNICOLA)

トッピングはバジリコの葉、チーズと豚の背脂。古い時代のピッツアは、オリーブ油よりも豚の背脂が使われていたようです。豚の背脂はイタリア語で一般的にラルド(Lardo)と言いますが、ナポリではストルット(strutto)とも呼ばれていました。背脂の上質な…

マルゲリータ(Margherita)

バジリコ、チーズ、トマトのシンプルなトッピング。1889年、統一されたイタリア国の国王夫妻がナポリを訪問した際、王妃マルゲリータに献上され、この名で呼ばれることになったという由来はつとに有名。献上したのはラファエレ・エスポジト(Raffaele Esposi…