桜沢琢海・料理の誕生

食文化に造詣の深い桜沢琢海が綴る美食事典

マリナーラ(Marinara)

船乗り風と呼ばれるピッツア。基本はオリーブ油とトマトのいたってシンプルなピッツア。味をひきしめるために、ニンニクとオレガノを加える。チーズは使わない。船乗りなのに魚介類がないのは不思議と思われるが、いわばこれは“まかない”。船に積み込める食…

マストゥニコーラ(MASTUNICOLA)

トッピングはバジリコの葉、チーズと豚の背脂。古い時代のピッツアは、オリーブ油よりも豚の背脂が使われていたようです。豚の背脂はイタリア語で一般的にラルド(Lardo)と言いますが、ナポリではストルット(strutto)とも呼ばれていました。背脂の上質な…

マルゲリータ(Margherita)

バジリコ、チーズ、トマトのシンプルなトッピング。1889年、統一されたイタリア国の国王夫妻がナポリを訪問した際、王妃マルゲリータに献上され、この名で呼ばれることになったという由来はつとに有名。献上したのはラファエレ・エスポジト(Raffaele Esposi…

ドリアはイタリア料理ではない?

ドリアはお米のグラタン。マカロニグラタンのライスバージョン。最近、生粋イタリア人が絶賛するミラノ風ドリアが話題になって、ますますイタリア料理のイメージが強いけど、ドリアって、フランス料理用語なんです。 確かにドリアはイタリア語。正しくは人名…

タベルナは食べるの大歓迎!

店名にタベルナとつくイタリアンレストランがあります。レストランなのに「タベルナ」なんて、哲学的です。でも、このタベルナは Taverna と綴ります。イタリア語ですが、元はギリシャ語だそうですよ。 英語ではTavern(タバーン)と言います。食堂とか居酒…

なんちゃってタンドリーチキンカレー

タンドリーチキンはタンドリーという窯で焼かないと、タンドリーとはいえないけど、まあ、フライパンでできるタンドリー風チキンカレーですかね。鶏肉に予めたっぷりカレー粉をまぶし、ヨーグルトをたっぷりかけて、暫く漬け置きしておきます。冷蔵庫で最低…

レディ・カーゾン(Lady Curzon)

レディ・カーゾンというと薔薇の名前で有名ですが、料理名でもあるんです。20世紀のはじめ、インド総督の英国人ジョージ・ナサニエル・カーゾンの奥方が考案したカレースープです。なんでも、総督様の家でもてなす晩餐で、お客が酒がのめないときた! 奥様…

ムリガトニー(Mulligatawny)

英国人をはじめ、ヨーロッパの人々が好むカレースープです。ムリガトニーとはインドの言葉でペッパーウォーター、つまり香辛料の飲み物といった意味。ですが、レシピのバリエーションは山ほどあります。バリエの一つとして、刻んだ茄子とりんごに細切れの鶏…

おいしいカレー

インド生まれのカレーライスですが、日本人の国民食の地位をしっかり築いていますよね。おいしいカレーは人それぞれに定義があるでしょう。かつての私は、カレーはとにかく辛いことに執着してましたが、このごろは旨味と甘みがあって、マイルドなカレーが好…

ピリ辛海鮮納豆スープ

これは、四谷の韓国料理店で教わったスープをヒントにアレンジしたもの。上記プルコギとも良く合います。作り方は手抜きともいうべき簡単レシピにアレンジしました。 鍋に、サイマキ海老かブラックタイガー(冷凍でOK)を解凍ついでに水から殻ごと茹でて、…

フライパンで簡単プルコギ 

専用鍋がなくても、家庭でならフライパンを使って、けっこうおいしいプルコギが作れます。釜山の郊外のお店で教わった作り方を自分流にアレンジしています。 決め手はおいしいタレに予め肉をしっかり漬けておくことに限ります。で、おいしいタレですが、基本…

プルコギ

プルは火でコギは肉。なので「焼き肉」と訳してしまうけど、日本で食べる「焼き肉」と、本場のプルコギは随分違う。本場のプルコギは、焼くというより、漬けダレと野菜から出た汁と一緒に、肉を煮込む感じ。グリル網でなく、円形の専用のプルコギ鍋を使いま…

マイブームは“プルコギ”

近所のミートショップは、特価のお買い得品でも、なかなか質がよい。国産の牛肉でも、スーパーで買うよりさらにお得感がある。 切り落とし肉でも赤身が多いときには、迷わず買ってきて、韓国のプルコギ風にする。お野菜もたっぷり食べるように組み合わせれば…

こ寿々のわらび餅

鎌倉にある手打ちそばの店「こ寿々」の名物です。おそばもおいしいけど、このわらび餅を目当てに食べに行く人も多いそうです。しおりによると、「わらびの根からとった稀少なわらび粉を使うことにより、独特の香と透明感、とろけるような食感」をつくりだし…

O−MORAIMONO箱より

頂き物は大好きです! 特に食べ物は! 好物を頂くのもうれしいですが、これまで食べたことがないものをいただくと新しい発見になります。また次にも食べたいな、今度はどなたかのお土産に役立てたいな、と思ったら説明書きの小さなしおりを箱に入れてとって…

アラック

日本にあるトルコ料理店行くと、水で混ぜると白濁するお酒をすすめられた。これはアラック。アラブ圏ではアニス酒のことをアラックという。トルコ語ではラキ、トルコに近いギリシャに伝わってウゾと呼ばれてます。で、日本には江戸時代におそらくインドナシ…

パスティス・デ・ナタ

フランスの南西部でパスティスと呼ばれるお菓子は、練った粉でパイ風あるいはタルト風、バターケーキ風に焼いたもの。そのルーツはポルトガルにあるという。ポルトガルではナタと呼ばれるカスタードパイ風(小型のタルト)の形状でこれがポルトガル領のマカ…

パスティス

夏に飲みたい食前酒といえばパスティス。フランスの、特に南仏ではポピュラーなカクテルで、ペルノーやリカールといったアニス系のリキュールを水割りにしたもの。原酒は透明で黄色いけど、水で割ると白濁します。これはアニスに含まれている油分が水と混じ…

桃のガスパチョ

これは私が大好きなレシピ。 多分、西麻布界隈のレストランで冷たい桃のスープを飲んで、滅茶苦茶美味しかったから、それをガスパチョ風に自分でアレンジして飲み始めたと思う。 要はトマトの代わりにフレッシュな桃を潰せばいいのですが、お中元でいただい…

パッパ・アル・ポモドーロ

イタリアのトスカーナ地方にもガスパチョとよく似た料理があります。 ポモドーロとはトマトのことで、トマト味のパン粥のことで、パッパとは粥ですが、この場合、お米でなく固くなったパンを捨てずに利用します。 ガスパチョに比べると、パッパの方はにんに…

ガスパチョ

スペイン南部アンダルシア地方発祥の冷たい夏向きのスープです。にんにくをすり潰し、細かくちぎって水に浸したパンを混ぜ、さらにみずみずしいトマトを潰して混ぜ、少量のオリーブ油、ワインビネガー、塩、こしょうで味付けしたものです。トッピングに、カ…

マルセイユのヴァニラ

マルセイユのヴァニラと呼ばれる食べ物、それはにんにく。南フランス、いわゆるプロヴァンス地方の料理にはにんにくが欠かせません。英語で「ガーリック」。フランス語では「アイユ」、イタリア語では「アリオ」、スペイン語では「アホ」です。 原産は中央ア…